徒然

〜書道を始める前のこと〜

 私は、小学校2年生から、高校2年生まで、習字の教室に通っていました。習字を習い始めたのは、それまで習っていたピアノの才能がない!と母に思われ、やめる事になり、その代わりに、習いたいものとして、友達が、習い始めている習字を提案して、許可されたからです。ピアノを続けていたら、今の私は、いなかったかもしれません。

  

始めた頃は、真面目に練習していたので面白いぐらいに、昇級していきました。2年生に始めて3年生の夏には、初段になっていたので、1年と少しで級から段になりました。段に上がってからは、なかなか昇段する事はないのですが、周りの友達に抜かされないように、練習しました。

高校受験の時も、休む事なく、習字教室に通ったのですが、 この頃、真面目に練習をしていたかというと、全然真面目では、ありませんでした。田舎だったので、遊ぶところもなく、アルバイトも禁止されていたので、習字教室へ行く。適当に練習をして、時間を潰す・・・という生活。

真面目に練習をしなくなった原因がもう1つあります。高校生の時のある先生が、『字がうまいね』と、私のノートを見るたびに、褒めてくださったのです。私自身は、普通に書いているだけなのに、【褒めて】貰える字なんだ。と調子に乗ってしまいました。【私は、字がうまい】と、勘違いしてしまったわけです。その勢いのまま、文部省認定の書写検定の2級に合格してしまったので、勘違いは、加速しました。

習字教室に通わなくなったのは、違う事に興味ができた事もありますが、この勘違いの部分が大きいです。ただ、この勘違いの期間は、社会人になって、色々な方と接して字を上手に描かれる方は、たくさんいる。という事に気がつき、私の書道(習字)の歴史の中で黒歴史になっています。

今も、あの頃の事を思い出すと、顔が真っ赤になってしまいます。